「路上の弁護人」 [読書]
いつも夜寝る前には本をちょっと読んで寝るのですが、
最近はジャン・グリシャムの「路上の弁護士」を読んでいました。
年収12万ドル(約1300万円の大手弁護士事務所に
勤める前途有望な弁護士が、
ホームレスが事務所内に入り込んで起こした
人質事件に巻き込まれたことをきっかけに、
自分の働いている法律事務所の悪事を暴くことを誓い、
ホームレス対象の弁護士になるストーリーです。
ジャン・グリシャムのアメリカの法律世界を
描く小説はそのリアルさと大きなストーリーが大好きで、
気がつくと手にとって読んでいます。
お金のためではなく、
ホームレスという人々の生活に衝撃を受け、
今ある富裕な暮らしお前途豊かな未来を捨て、
ホームレス弁護士として働くことを
主人公は決意しました。
主人公に対し、完全に感情移入することはできませんが、
少なくとも誰にだって人のために働きたい、
社会の役に立ちたいという公的な精神が。
ある訳であり、それを持ち続けることができるか、
もしくは、当初抱いていたそのような決意を、
再び燃え上がらせることが出来るかに
かかっているのではないでしょうか。
政治家だってそうです。
誰もが、政治家になるときには、
社会のために働きたい、社会を変えたいという
高尚な理想をもって第一歩を踏み出したはずです。
それが、忙しさや魑魅魍魎が跋扈する政治の世界にもまれ、
周囲からちやほやされるうちに忘れてしまうのでしょうか?
少なくとも私はそうなりたくないと思います。