脳にいいことだけをやりなさい!〜茂木健一郎訳 [読書]
和訳本には訳者の人柄や思想が出るもので、原作はいいんだけど訳書はなんだか感情移入できないものがあります。
そんな中で、このマーシー・シャイモフ著の「脳にいいことだけをやりなさい」は
原作は「Happy for no reason」という題名ですが、アハ体験の茂木さんだから、
この題名で内容に引き込み、しかも訳に温かみがあって気持ちよく読めました。
(邱永漢氏の訳も気持ちが入っていて読みやすいです!)
いくつか心に残る言葉があったのですが、その中でひとつ。
「・いつかもっと良い仕事につけたら、幸せになるはず
・いつかもっと周りに認められたら、幸せになるはず
・いつか○キロやせることができたら、幸せになるはず
…これらがいくつ実現しようと本当の幸せはやってこないばかりか、せいぜい束の間の喜びを味わうか、期待はずれはがっかりするかのどちらかです。
…私たち人間は将来の未来を予想するのが得意ではなく、欲しいものを得た後の幸せを過大評価しているのです。
…脳が幸せを感じられるのは『今』だけなのです。」
いや、全くその通りです。
新しいパソコンを買ったらまた別のものが欲しくなったり、
美味しいものを食べたらもっと別のものを食べたくなったり、
人の欲望はつきません。
せっかく好きになった人と付き合ったのに、デートしていても別な人のほうがもっと素敵に見えたりするのもそうかもしれません(笑)
これを「もっと神話」「いつか神話」と言うそうです。
アメリカの成功した実業家の机の上には、
『今』と書いた石が置かれているそうです。
今という時間を真剣に生きていこうと思いました。
ちょっと落ち込んでるなあという時に読むのはいいかもしれません。
人生というものは脳でどのように考えること次第だと思います。
どうせ考えるんだったら、楽しいことを考えましょう(^0^)/